2000.10.23号 07:00配信


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第38次南極地域観測隊 ドームふじ観測拠点越冬隊
「食と生活の記録」より/by 西村淳


「補給隊到着2」

翌日は午前中だけ休みとなった。食堂は椅子とテーブルが片づけられ、大人数様に、大量に余っている「月桂冠パック」の段ボールを台にした上にベニヤ板をのせて、テーブルクロスをかけた「一見大家族用正統和風作り」に模様替えされている。私は同じ海上保安庁から派遣されている通信担当のターミーこと「田中結隊員」と酒を酌み交わし、そのまま沈没してしまった。

でかい声で語り合い、笑いあったせいか二日酔いにはなっていない。眠い目をこすりながら、朝食兼昼食の支度に取りかかった。
メニューは

・炊き立ての御飯と温かい味噌汁
・あじの開き
・硬派の卵焼き(バター醤油味)
・納豆
・漬け物、佃煮

と日本の家庭の正しい朝食にした。みんなの食欲は旺盛で2回も電気圧力炊飯器のスイッチを入れることになった。みんなの腹が満たされたところで「昼寝タイム」となれば目出度し目出度しだが、そうは問屋が卸さない。この日午後から行った作業は

・燃料ドラム橇おろし作業(100本以上)
・穴あきドラム燃料の入れ替え
・昭和基地からの補給品受け取り
・装備、医療、観測、食糧各部門
・昭和基地から雪上車のプロをリーダーに車両整備作業

と盛りだくさんだった。
低酸素状態での作業は、ドーム越冬隊は慣れているが、昭和部隊にはさぞつらい作業であったろう。それでも弱音を吐く隊員は一人もおらず、無事作業は終了した。夕食はドーム恒例、ー35℃といささか温かかったが、外でのジンギスカンパーテイを行った。本日はご苦労様でした。

朝食の風景


注意:写真はすべて国立極地研究所に属します。
個人で楽しむ以外(メディア等への掲載)は禁止します。



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