2000.9.8号 06:00配信


Home


第38次南極地域観測隊 ドームふじ観測拠点越冬隊
「食と生活の記録」より/by 西村淳


「夢で見たMENU」

いつものように酒を食らった後テレビの前で寝ていると、夢を見た。余談ながらこのテレビの前でうたた寝→朝がくる状態はここではもう定常化しており、やさしい隊員の誰かが必ず毛布をかけてくれる。その夢だが、ドーム基地の前に大きな丘があって、そこをとことこ越えていくと、なんとなつかしの我が家がぽつんと雪原に建っている。

入っていくとそこにはなつかしい家族の顔が・・・。ベランダの窓越しになぜか「ラッツ&スター」が並び「夢で遭えたら」を踊りながら唄っている。パターンだとここで熱い涙がはらはらと頬を伝う所だが、本能で夢だと思っていたのか「いやーすぐ帰らなきゃならないから何か作ってくれる???」愛妻みゆきちゃんに食事をおねだりしていた。我が奥さんはちっちゃい外見に似合わず豪快な料理を作ることで定評があるが、結婚した当初も、塩辛く普通は小さな切り身にして一匹で5〜6人前はとれるにしんのぬか漬けを豪快一本焼きにして私の度肝を抜いてくれた物だが、夢の中でも豪快な一品を披露してくれた。

それはうなぎ丼といか天丼の合体版だった。でっかいうなぎの蒲焼きに、姿のままのいかが一本からりと天ぷらに揚げてあるのがこれ又でっかい直径50cm位の丼に盛られて出された。実際にこれを作るとかなり引いてしまう代物だろうが、この時はすごくうまく見えた。「さあ喰おう!!」と手を伸ばした所で誰かに揺すられて目覚めた。

最初は輪郭がぼやけて、バスケットボールに昆布でも生えたのかと一瞬思ったが、少ない毛をまん丸い顔に張り付けた「西平 盆」の顔だった。これは天が与えてくれた「何かとんでもなくうまい料理」かもしれないと思い、その日の昼食は、「いか天+鰻丼」にしてみたが、味はやはり「いか天+鰻丼」だった。料理の名前を聞かれて、西村さんが夢で見たいか天+鰻丼」にした。そろそろ里心がついてきたかなあ・・・。

こんな顔が出てきた・・・・・・・・・・

注意:写真はすべて国立極地研究所に属します。
個人で楽しむ以外(メディア等への掲載)は禁止します。



あなたのご意見やご感想を掲示板に書き込んでください。

indexbacknext掲示板

Home
(C) 1999 Webnews
ご意見・ご感想・お問い合わせは webmaster@webnews.gr.jp まで。