2001.7.10号 07:00配信


さくらうめこの梅小路

7月10日(火曜日)子どもの心に残るもの

(サロマ町:うめこ)


オホーツクサイクリングの常呂でもフェスティバルで参加者である歌手高石ともやさんがこんな話をしてくれました。

何年も前にホノルルマラソンに行った時、当時2年生8才の子がスタート地点で突然自分も走ると言い出したそうです。普通はとんでもないと言って終わるところが、練習も準備もしていないその子と一緒に走ることにしたんだそうです。

と言ってもそんなに簡単なものじゃなくて、途中何度も立ち止まる子を初めのうちは「こんなところで止まってはいけない」と言っては走らせ走らせしているうちに、25キロ地点にきた時には「行こう」という父の言葉に「うるさい!」と答えたそうな。

それからは強制的なことは言わずに、その子の思うがままに任せて立ち止まれば一緒に止まってイライラする気持をしずめつつ待っていたところ、それをくり返しくり返し、とうとう結局全行程を完走したのだそうです。

ホノルルマラソンは制限時間というものがなくゴールがいつになってもいいし、最後に拾われるかなと思った車も「ガンバレ!」と言い残して行ってしまったことが高石さんには有り難かったそうです。

とにかく子どもはゴールして記念のアメリカ版でっかいTシャツをもらい、これが欲しくて走ったんだと言い、翌日8才の体にそのTシャツをまとって町を歩くと、その意味がわかるみんなが「コングラッチュレイション!」と祝福してくれたそうな。それはお金では買えない、自分で勝ち取った価値あるものだと高石ともやは言うのです。そして今日、オホーツクサイクリングを走った子ども達の心には何が残ったでしょうかって。

今年は親子ペアの姿がいつになく多かった気がしました。小さな自転車にまたがり人の何倍もの早さでこぐ子どもの細い足。その後ろを子どもの速度に合わせてゆっくりと走り続ける親の姿。そういう光景をいくつも見ました。大人でもしんどい道のりを、本当に良く頑張り抜いた子ども達に拍手を送りたいです。

ごりさんの行程にも、自転車で伴走した子がいましたね。子どもって何も考えずにひたすらただ自転車をこぐのです。子どもの無垢な心に触れた2日間でもありました。ねぇみんな、その胸に何が残った?




梅小路インデックスもどる次へおばさんパワーの掲示板へ




Home
(C) 2001 webnews
ご意見・ご感想・お問い合わせは webmaster@webnews.gr.jp まで。