2001.3.5号 07:00配信


我が家の悩み


 仕事の忙しさにかまけて、帰宅が遅くなる日が続いた。あるとき、ふとしたことでカミさんと口論になり、カミさんは溜め込んでいた思いを一気に爆発させた。

 その根底にあったのは、育児に対するストレスだった。我が家は親子3人暮らし。夫の私は帰りが遅く、休日も家を空けがち。夫がいない家の中で、カミさんは子供とがっぷり四つの毎日を強いられる。

 うまく1日が回るときは何の問題もない。ただ、ひとたび歯車が狂い出すと、気持ちのコントロールが利かなくなる。それを抑えようとストレスが増幅する、という悪循環に陥っていた。

 私は事実を聞かされ、うろたえるだけだった。何のことはない。我が家も、よくある家庭問題の典型を、いつの間にか背負い込んでしまっていたのだ。

 あくる日、何気なく同僚にこのことを話してみると「うちもそうだよ」と事も無げに言われた。同僚の知り合いにも、そうした家庭は多くあるというから驚き、そして拍子抜けした。

 同じ境遇の人がいてほっとした反面、こうしたことが普通にある今の世の中は、いったい何だと考えさせられた。

 仮に親と同居していれば、親の目もあるし、また育児の手助けもしてくれるだろうから、こんなことは起こらなかっただろう。核家族というのは、やはり人間の営みに反しているのだろうか。

 とはいえ、私の場合、親は本州にいて、こことの距離は1000キロをはるかに超える。同居は現実的な解決策ではないのだった。

 せめてもと、帰宅時間は早めるようにした。が、この先どうなることやら、との不安は残ったままだ。(tomy)



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