2000.8.18号 08:00配信


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第38次南極地域観測隊 ドームふじ観測拠点越冬隊
「食と生活の記録」より/by 西村淳


「ドーム大学5」

ドーム大学の講義から「楽しいキャンプと道具の話4」

キャンプにはあまり高い道具を持ち込まない方がいいと思います。

特に小物は前途したもろもろの品物も含めて紛失しても心の平穏が保たれる金額の物に限定すべきです。キャンプには生活用品をまとめて持ち込んで行くわけですから、いくら注意をしても煩雑に、ぐちゃぐちゃごっちゃらこになります。 そんな場所にとっておきの宝物のカスタムメイドのポケットナイフやジッポーのライター、銀製のフラスコなんかを持ち込んで、無くしてしまったらさあ大変。マーフイーの法則から言っても絶対に出てきません。 

ナイフはやや大型の刃をぱきぱき折って使うカッターの方がメンテナンスフリーで便利だし、ジッポーも百円ライターで全然不自由しません。ただ私はこれらの製品を買うな!使うな!と否定しているわけではありません。使えばそれなりに雰囲気を盛り上げてくれる物もあるので、各自ご自由にです。最初はレンタルショップかキャンプ場で貸し出し品をゲットして試し、よかった物を購入するのも一つの手です。

裏の購入方法で、安価にキャンプ用品を購入する方法を一つ・・・。

近頃のキャンパーは調子が悪かった物、汚れた物、掃除しなければならない物はよく捨てます。キャンプした翌朝、少し遅めにチェックアウトしてゴミステーションをのぞいてみて下さい。まず間違いなく大量に捨てられているのが一度しか使っていない新品同様のバーベキュー用の大型網と鉄板です。軽く火であぶって、金たわしでこすればよみがえるバーベキュー用品がおしげもなく捨てられているのが目に飛び込んでくるはずです。 ありがたくちょうだいしましよう。シーズンも終わり頃になると、又来年購入するのでしょうか・・・・

シュラフ・グランドシート・テントはもちろん、ツーバーナーのストーブやホワイトガソリンのランプ等が惜しげもなく捨てられているのをみれば、リサイクルショップのオーナーなら、うれし泣きをしながら拾いまくることでしょう。シュラフはクリーニングに出せば見事に蘇るし、ストーブやランタン等は、ワイパーやプラグの交換を出来る位の知識があれば、簡単に分解修理が可能です。マジックリンを大量にぶっかけるか、灯油を入れた容器にバラバラにした部品を漬けておけば、カーボン類は溶けちゃいます。ちょっとの恥ずかしさに耐える勇気を持てばなんとロハでキャンプ用品が揃っちゃいます。

なんだかなんとか商法の親父みたいな言い回しになってきましたが、最後に緊急時の火おこしを一つ。

単一の電池を3本用意します。これを直立につないで、大きく広げたこの細かめのスチールたわしを両接点にポンと当てれば(実演中)このように簡単に種火が出来ます。子供の尊敬を簡単に勝ち取るためには覚えていてもいいテクニックだと思いますヨ。

ホントに役立った道具達

注意:写真はすべて国立極地研究所に属します。
個人で楽しむ以外(メディア等への掲載)は禁止します。



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