2003.8.10号 19:00配信


苫前海の家2003年夏休み合宿レポート


今年も寧楽共働学舎の福澤さんと苫前海の家で4泊5日の合宿が行われました。

福澤さんから合宿によせるメッセージ

楽しんで生きていない大人の背中をみながら大きくなった子供たちは、どこか創造性と意欲に欠けるところがあります。夏の合宿はわずかであっても一人一人のなかにもともと潜んでいる自主性と創造力の芽を呼び覚ますきっかけになればとおもいここ数十年つづけてきました。海が目の前にあるボロ家で退屈することから全てははじまります。根源的なもの(海)の前で退屈し、そこから湧き上がってきたものに対することが大切と考えます。どんな些細なことであっても自分の立てた計画に沿って一日を生きることは、将来豊かな果実を得るために必須の作業だとおもいます。

今回の合宿のテーマは「楽しむ大人」です。何歳になっても好奇心と楽しむ心が友でなければ子供たちに「いのち」の豊かさ、不思議さ、面白さ、尊厳など伝えることはできないとおもいます。先ずはお父さん、お母さん、海しかないところで楽しんでみませんか。楽しむ大人が増えたら今度はいのちがけの冒険に多くの子供たちが取り組めるとおもいます。その冒険を支えるのが親や大人の仕事であり、生きがいであるとおもいます。
(福澤和雄)



共働学舎とは?
心身に障害を持つ人々と共に農業と工芸を主体とする生産的勤労生活の中で励みあっている団体です。北海道では寧楽、新得、沼田にあります。福澤さんは寧楽共働学舎の代表です。



このメッセージのもと、中学生、高校生、大学生、専門学校生の男女合わせて13人とお手伝いの人を含めて大人8人と福澤さんご夫妻の計23人が夏のひと時を過ごしました。

参加は、8月1日から5日のうち何日の申し込みでもいいので、1泊の人から4泊の人がいました。子供たちはその場で友達になり、テレビのない環境でいろいろな遊びを考えます。とにかくいつもかたまって一緒にいます。中学生は大学生や専門学校生の人たちの後をくっついて行動してるのが見ていて微笑ましかったです。食事の準備や後片付け、部屋の掃除は当番制です。ゴミの分別も勿論考え、生ゴミの処理も子供たちがします。
目の前が海なので、いつまでも浜辺で話したり、晴れた日には夕日を見たり、満天の星を見たり、一番近いコンビニまでみんなでゾロゾロ往復1時間近く歩いたりと、札幌ではできない生活を満喫していました。退屈になると、ダンボールでオセロを作ったり、いまどきの子のイメージが良い意味で覆されました。13人中、高校3年生(受験生)が3人参加していました。みんな、いい笑顔でのんびりしてました。

さて、40代半ばの私ものんびり豊かな時間を過ごしてきました。ひとけのない静かな海で寝転がって空を見たり、めずらしい植物を見つけたり、ストーブで焼いた天然酵母パンを朝食で食べたり「本当に豊かな食卓とは」と考えました。毎日の忙しさに流されて生活していたので心の休息ができました。素敵なかたたちとの出会いもあり楽しかったです。私は家の都合で1泊しかできず残念でしたがいい時間を過ごすことができました。(容子)

合宿の写真1写真2





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