2002.11.27号 06:00配信


さくらうめこの梅小路『四国の旅』

11月22日(金)「金比羅さん」

(サロマ町:うめこ)


最終日。目的地は金比羅さん。とにかくここは大変だと聞いていたので、今日はパンプスも脱いで運動靴に足を包み、なんせ長い長い階段を登るのだと言う。その数786段。786にナヤム=悩むのだそうだ。そんな語呂合わせなどどうでもいいのであって、無事に登れるかドキドキ物で、さあ、出発!両側に土産物やの並ぶ階段道、どこかで見たことがあるぞ。これは例えば京都の清水への道とそっくりではないか。違うのはここが四国八十八カ所の霊場のひとつであり、自力で登れない人のために篭まである難所である点か。登り始めてすぐに、あまりにも急な階段を駆け上がるように登ったので心臓がぱふらめく。同行者、なんでそんなに急ぐのだ?こういう時にすぐ走り出す子どものようではないか。ちょっと気を使って「大丈夫か」の言葉でもかけてくれればいいものの、わたしのことなど目に入らぬ勢いで登っていく。それに必死についていくものだから、途中から登るスピードが落ちて来ると(同行者も息が切れた
か)、返って楽ちんに思えて後半は早かった。途中、わたしと同じくゆっくり登る足の悪いお爺さんと一緒になり、お爺さんもわたしを仲間と思ったか、色々話し掛けてくれた。「森の石松はね、この途中の門で最後かと勘違いして、ここでお参りして降りてしまったんだよ。それで御利益なくて帰りにあだ討ちに合って死んだのさ、バカだね。さ、最後まで登っていこうね。」と。

どんだけ御利益があるかはこれからの人生で試していこうと思うが、四国はお遍路の国である。最近は若い巡業者も多いと聞く。わたしも少し興味がわいて、来るならいっそ歩きお遍路をしてみたいものであるが、まだまだ勿論自信はない。いつの日か、今度はゆっくりと歩いてこれらの町とお寺とを回る日も来るかもしれないと思う。

さっと巡った四国であった。ほんの片鱗しか見て来なかったが、実際にその地に立って、この目で見る事の意味を深く感じた今回の旅であった。旅はいい。できれば若い感性の時に多くの土地を見て歩いて欲しいと思う。もう若くないわたしも、もっともっと知らない日本の地を、これからも機会があれば歩いてみたいと思う。うめこの道「梅小路」もまだまだ続く。

温泉街の朝。
空には暁の月が。
この階段を登ります。
頂上からの眺め。
金比羅さんのお社。
色鮮やかな紅葉。



梅小路インデックスもどる次へおばさんパワーの掲示板へ




Home
(C) 2002 webnews
ご意見・ご感想・お問い合わせは webmaster@webnews.gr.jp まで。