2001.3.13号 07:00配信


長い冬


 今朝、テレビを見ていたら福岡で雪が降っていた。ならば北海道で雪が降っても当たり前なのだが、さすがにここ数日の大雪には参っている。

 きょう、仕事で訪れたあるお店のご主人が、外の雪を見てうんざりという表情で「これだから北海道はだめなんだ」とこぼした。

 言葉はさらに「冬は人々の活動が滞る。しかも、北海道はその期間が長い。3月とは言えど、北海道人にとっては延々と正月が続いているようなもんで、何かしよう、働こうという気にまだなれない。これでは雪のない本州にはかなわない・・・」と続いた。最近の道内経済の落ち込みが頭にあるようだった。

 冬が長いのは、北海道だから仕方がないと思うのだが、ご主人の思いは、その宿命を乗り越える力強さが今の北海道に欠けている点を嘆いているのだと、私は受け取った。ちなみに、このご主人のお店は地元の名産品を取り扱う老舗で、地盤沈下が激しい商店街の中でも精彩を保っている。厳しい商売の世界を生き残ってきた誇りと意地が、ご主人にそうしたことを言わせたのだと思うが、一般ピープルの私にとっては、いささか重苦しくもあった。

 何でも本州に対抗し、価値観をあわせるのではなくて、むしろ、長い冬の効用を我々はもっと活かせないか。それが、北海道に新しい価値を生み出さないか。(tomy)



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