2000.9.27号 06:00配信


スペシャルオリンピックス北海道


SON北海道のみんなたち

SON北海道運営副委員長 渡部 章
wacnet@crocus.ocn.ne.jp
byイマムー:imamura@webnews.gr.jp


今日は、皆さん。イマムーです。先ほど副運営委員長の渡部さんから、SON北海道会長の『佐野 順常』さんからのメッセージを、お預かりしましたので、アップします。



スペシャルオリンピックス(SO)運動とは・・・

 近年、スポーツに対する世界的な捉え方として、全ての人にスポーツを、楽しみ行う機会を保障しようとする気運が、高まってきています。その背景にある「スポーツフォーオール」の理念は、近代スポーツが体力や、才能、機会に恵まれた一部の人々を対象にしてきた反省から、スポーツを人間の全人的成長と、生活の質の向上と充実のために、不可欠な要素の一つと見なし、これからは、広く誰れでも楽しめる身体活動として、たとえさまざまな障害があろうと、等しく参加、実践できる社会活動の基本要素とする考えが、定着していくと予想されます。

 一方、我が国でも1993年に制定された「障害者基本法」には「すべて障害者は、個人の尊厳が重んじられ、その尊厳にふさわしい処遇を保障される権利を有し、社会を構成する一員として、社会、経済、文化、その他あらゆる分野の活動に参加する機会を与えられる」と言う基本理念が示され、更に、「障害者プラン」においては、障害がある人もない人も地域社会の中で当たり前の生活を実現していくという、いわゆる「ノーマライゼーション」の理念が掲げられています。

これはSO運動の最終目的でもあります。

このプランには、生き生きとした生活、社会自立、生活の質の向上やバリアフリー化の促進等を骨子とする施策が示され、障害がある人達への認識と理解が日本社会でも徐々に深まりつつあります。

 以上に示される「スポーツフォーオール」と「ノーマライゼーション」の理念を、世界中の知的発達障害がある人達に、具現化するために、非営利法人「スペシャルオリンピックス」が1968年にアメリカで創始されました。その理念、使命に基づいた活動は、現在世界150ヶ国に普及し、それぞれの地域社会の中で、活動を展開しています。そこでは、知的発達障害がある人でも、その人にあった指導と励ましがあれば、運動能力はもとより、社会適応能力を向上できるという信念のもとに、多くの市民ボランティアが協力して各種スポーツトレーニングプログラムを、計画して、日常的に提供しています。そこに参加する知的発達障害がある人たちを「アスリート」と呼んでいます。

スペシャルオリンピックスの特徴は、他の知的障害者スポーツ団体が、参加型か、競技指向型かに分けられるのと異なり、その両者の利点を併せ持ち、かつ、アスリートにとっては、技術の向上はもとより、生活の中に喜びを見いだす意欲を養い、自信、勇気、誇り、向上心、競争心、友情、協調などの心情を培い、ともすれば孤立しがちな世界から、解放させる効果が、実際に証明されています。又、参加支援するボランティアは、アスリートとの交流を通じて、人間の尊厳と崇高さを学び、共に育むことの意義を、発見するなど、大きな精神的効果があります。お互いがプログラムに、参加することにより、理解の促進と社会への需要の環境を整えると言う社会効果が、生み出されるのです。

 このスペシャルオリンピックス活動を、日本の地域社会においても、広く普及、実践しようと1994年、「スペシャルオリンピックス日本」が設立。1997年に13番目の地区組織として、「スペシャルオリンピックス日本−北海道」が設立しました。国内の知的発達障害がある人たちの体力、健康の増進はもとより、価値在る人間としての社会参加、自立と家族も含めて、地域市民への知的発達障害に対する理解と、人権擁護支援受け入れ環境としての、地域社会づくりに、取り組んでいます。

 今後、更に道内の各市町村で、本活動の普及、拡大をはかるには、多くの個人、企業、団体の協力が不可欠です。社会認知の一層の向上、組織、財務強化と安定のために、ご協力をお願いいたします。

スペシャルオリンピックス日本ー北海道 会長 佐野 順常


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