2001.10.7号 07:00配信


家庭でできる簡単な痛みの予防その1 簡単腰痛体操




  人間が4足歩行から2足歩行へ移行しても、基本的には4足歩行の骨格を持ってい
るため、直立2足歩行は腰に大きな負担をかけることになり、腰痛は人類の歴史とと
もに誰にでも起こる障害の1つなのです。いま腰痛で悩んでなくてもこの家庭ででき
る簡単腰痛体操で腰痛予防をしてください。現在つらい腰痛の方は早めに医師の診察
を受けて適切な処置が必要です。無理な自己判断は止めて下さい。

  腰痛予防で気をつけたい日常の心がけ

1)適度な運動
2)強い日ざしを避けた日光浴
3)バランスの良い食事
4)肥満に気をつける
5)姿勢をよくする
6)運動前に準備体操

  1)2)3)で丈夫な骨と健康な身体づくり、とくにビタミンDは取るだけでな
く、摂取したあとの日光浴が必要です。体重が増えると腰への負担が増し、悪い姿勢
で椅子などにすわるのも腰への負担が増します。ウォームアップを十分に行って身体
を暖め、筋肉と精神をリラックスしておくことは大切なことです。

  まず体操するに当たっての基本的な考えは

1)心身ともリラックスして、身体がほんのり暖かい状態で体操を  行う。寒くて筋
  肉がかたくなっているときや、部屋が暑すぎて、  汗をダラダラかいているとき
  は避けましょう。
2)根気よく長く続けましょう。但し無理は避けましょう。
3)年齢や体調を考え無理をしない。
4)急な腰痛があるとき、身体の他の部位に急な痛みのあるときは  無理をせず、休
  みましょう。痛みが強ければ医師の診察を早めに  受けましょう
5)無理をして腰痛になったらもともこもありません。体操の時間  や、回数はあく
  までも目安です。

  簡単腰痛体操の基本動作は6つです。動作時の呼吸は原則として力を入れるときに
息を吐き、力を抜くときに息を吸います。けっして息をこらえないで下さい。つらけ
ればいつでもゆっくりと呼吸をして下さい。最初はストレッチで身体をほぐします。

1)仰向けにねて手足をいっぱいにのばす背伸びの運動で、一番伸び切った状態でゆ
  っくり20数えます。手足が伸ばすと痛い人は痛くならないギリギリまで伸ばし
  て下さい。背中をまっすぐにするのが辛い人は背中の下に枕や座布団を当てて下
  さい。あくまでもできる範囲で無理をしないでください。20数えるのがつらけ
  れば最初は10でもかまいません。
2)次に両膝を曲げて、両手で抱え込むようにして膝頭を胸に近づけます。一番近づ
  けたらそこでゆっくり20数える間停止します。このとき首もおへそを見るよう
  に持ち上げればより効果的です。このときも時間と動作は無理をしないように。
  注意 膝を曲げてかかとを床に着けたまま上体を起こす運動とは違います。
   次に再び1)の背伸びの動作を行います。
3)次は片膝を曲げて両手で抱えて膝頭を胸に近づけます。このとき反対の足はでき
  るだけ膝を伸ばしたままにします。この姿勢でゆっくり20数えます。片方が終
  わったら反対側も同じように行います。このときは首は持ち上げる必要はありま
  せん。

  3)が終わったら1)を再びくり返します。

この1213を1セットとして3セットくり返します。これで背中・腰・尻・ふとも
もの筋肉のストレッチができました。3セットが辛ければ2セットでも1セットでも
かまいません。無理はしないで徐々に増やしましょう。ここで疲れた方は無理をせず
本日は終了しましょう。ストレッチだけでも腰痛予防効果はあります。
  これからの4)〜6)は筋肉を鍛える運動です。中年以降の方は筋肉の老化防止運
動です。

4)仰向けにねたまま腕を身体の横か、両手で頭を抱えるようにして、ゆっくり膝を
  伸ばしたまま両下肢を20cm位浮かします。その状態でゆっくり20数えます。
  膝を伸ばすのがつらければ軽く曲げてもかまいません。下肢を持ち上げるのがつ
  らければ先に膝を十分曲げてからあしを持ち上げるとすこしはらくになります。
  またおしりの下に二つ折り座布団やクッションを入れても楽になります。
5)次にうつ伏せになり上半身をそらせます。このときもそらしたままゆっくり20
  数えます。つらければおへその真下かやや上側にクッションや二つ折り座布団を
  入れると少し楽になります。それでも辛い人は腕をついてもかまいません。くれ
  ぐれも無理を市内で下さい。
6)次にうつ伏せのまま今度は両下肢を浮かしてゆっくり20数えます。このときも
  おへそより下の下腹部にクッション・二つ折り座布団をいれると楽になります。

  この456を1セットとして寝る前に3セット行いましょう。つらければ最初は1
0数える程度からで結構です。慣れてきたら少しずつ増やし5セット10セットと増
やしましょう。行うのも寝る前だけでなく朝もやるようにしましょう。とくに起きた
あとのストレッチは気持ちもいいし、身体も楽になります。但し寝ている間に汗をか
いていますので、寝起きの水分補給は忘れずに。456の筋肉増強運動を数セット行
う前には必ず123のストレッチを行って、朝10セット、夜10セットをだいたい
の目安として下さい。
  また早朝寝起きのときのネコのポーズ(背伸び)もストレッチ効果があります。

  腰痛の無い明るい笑顔に包まれた生活を築きましょう。
つらい腰痛の方は早めに医師の診察・処置を、痛みのつらい生活は笑顔を忘れがちに
なります。


皆様の、ご意見をお待ちしています。
sirokuma@webnews.gr.jp


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