2001.7.26号 07:00配信


熱中症対策・夏バテ対策




例年になく暑い日ざしが続いており、熱中症にて病院へ搬入される急病患者の数がいつもの年の数倍〜十倍になってきております。炎天下のスポーツ・スポーツ観戦に限らず「おつかい」程度の短時間の外出にも十分注意して下さい。また夏バテのため、食欲不振・睡眠不足による体調を崩しやすいので十分注意して下さい。

1 十分な水分補給を

通常成人(50〜70kg)で食事以外で一日1200〜1500mlの水分を意識して積極的にとって下さい。体重が多い人はさらに多く必要になります。小児では15〜20kgで800〜1000ml、〜40kgで1000〜1200mlを一つの目安と考えて下さい。炎天下で遊ぶ子供は汗を多量にかきますので尿量減少も脱水の早期発見に役立ちますので注意して下さい。また外出前にはトイレの関係で水分摂取を控えめの方がおられますが、積極的に多目の水分をとるようにしましょう。発汗が促進され体温調節が働きやすくなります。車などでの移動時も車内が高温になりやすく、たとえクーラー等で温度が快適でも乾燥がすすんでいるので水分は十分に捕りましょう。なお病気により水分が制限されている人は、主治医の先生の指示にしたがって下さい。

* 暑い夏は寝ているときにもたくさん汗をかきます。寝ている間は当たり前ですが水分摂取ができないので就寝前・起床時に水分摂取を忘れずに。お年寄りは枕許に水の用意をし、夜中に起きたときにコップ1杯程度の補給をするとなお良いでしょう。大量発汗で睡眠中に血液粘度が上昇して脳梗塞を起こす場合がありますので注意しましょう。

*外出時には直接の日ざしをさえぎる帽子や日傘を忘れずに。吸湿性と通気性のすぐれた肌着も重要です。

*食事は消化の良いものを選択することは重要ですが、さっぱりしたもの・あっさりしたものばかりではたんぱく質が不足ぎみになりますので注意して下さい。

*食事による塩分(ナトリウム)のとりすぎも問題ですが、少なすぎても身体のだるさが強くなりますので、とくに発汗時は水分補給だけでなく塩分補給として市販のスポーツドリンクや麦茶などに塩(出来ればミネラル豊富な自然塩)を少し加えたものなどが良いでしょう。

*炎天下で遊ぶ子供は汗を多量にかきますので脱水症状をひきおこし、日射病熱中症になりやすくなりますので、十分な水分補給を忘れずに。脱水症の前兆の早期発見には尿量減少や発汗の減少さらに便が硬くなるなどの発見が役立ちますので注意して下さい。


2 スポーツ選手の夏バテ対策

夏休みに入り、練習量が大幅に増えているスポーツ選手がいると思いますが、体重が減りすぎていませんか。暑さのため食欲が落ち、運動量の増加で疲労が増しさらに食欲が落ちてさらに疲労が強くなる悪循環に陥っていませんか。この時期の運動強化による体重減少は実は筋肉も落ちていることがあるので注意して下さい。運動により消費されるのはまず血中のぶどう糖が使われます。これは炭水化物即ち主食(ご飯・パン・うどんなど)やイモ類です。そして軽い有酸素運動では次に脂肪が燃焼してダイエットに効果がありますが、運動強度が高いと脂肪燃焼よりタンパン質消費が優先し筋肉減少を引き起こすのです。

食欲が落ちて、主食量が低下したら血中糖質も少なくなり、筋肉減少に拍車が懸かり疲労しやすくなりさらに消化能力も落ちて余計に食欲低下を増します。今でも脂っこい物がスタミナがつくといって脂ギドギドの食事をあえてとる人たちがいますが、消化不良ひいては下痢をおこしさらに疲労を増強させます。主食量を増やし良質のタンパク質をとるようにしましょう。例えば休憩時間にバナナやパンと牛乳をとるというのも一つの方法です。(満腹の運動はやめましょう)
合宿しての自分たちで食事をつくる場合は食中毒には十分注意して下さい。

* この原稿を書き始めたときは紋別も本当に暑かったのですが、すぐに秋風にも似た涼しい風が吹く天気となり熱中症だけでなく天候変化のための体調不良にも十分注意して下さい。
白熊でした。
皆様の、ご意見をお待ちしています。
sirokuma@webnews.gr.jp


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