2001.3.24号 07:00配信


ランタン基金の会

(紋別市社会福祉協議会:篠原辰二)


ランタン基金の会は1991年に作られた、ネパールのベトラワティ村の教育支援を中心としたNGO活動を展開する組織。その会の代表として西村正義氏 がいる。彼は、ランタン基金の会創設者の一人でもあり、今ではもう80歳を超えている。元々、学校教師で美術を教えていた西村氏は、絵を描く目的でネパールへと赴いた。ランタン基金の会を発足する数年前のことだった。しかし、西村氏の見たこの村は、未就学児であふれ、子ども達は大人の労働力としての価値として存在するものだった。この現状に大きなショックを受けた西村氏は、すぐに子ども達を学校に通わせるための支援をその場で行った。

その後帰国した西村氏は、ネパールの寒村の現状を伝え、仲間を増やし、自らが描いた絵を売り、ネパールの子ども達への支援活動を行った。ランタン基金の会の設立だ。これまでにランタン基金の会は、現地スタッフと共に、学校建設支援を13校、飲み水の確保のために水道支援が12カ所、そして子ども達が学校へ行くための学資供給に山羊支援と月々2〜5千円程度の学費支援等を展開してきた。これらの支援活動により、ランタン基金の会で支援をしているベトラワティ村周辺の地域は、他の地域よりも急激なスピードで教育に関する取り組みが成されてきた。

活動を始めてから10年が経った2000年、ランタン基金の会の現地スタッフは「ランタンファンデーション・ウッタルガヤ」としてネパール王国の政府公認のNGO団体として認められた。ネパール政府から公認を受けたNGO団体は、政府機関である「ネパール社会福祉カウンセル」に援助内容などを申告し、適切なアドバイスと政府の許可をもらい援助を行う。簡単に言うならば、支援金や支援活動に政府の監査が入るため、問題を政府と共有し、より一層の細かい支援活動が行われると言うことだ。

現在、ネパールにNGOとして支援活動をしている団体は世界各国併せて2000以上。日本だけでも200団体以上はあるといわれている。しかし、どの団体も資金繰りが厳しくなり、支援活動を長期化することができないでいるのが現状だ。そのために、十分な支援活動ができないまま、途中でその問題を投げ捨ててしまうと言った、無責任な団体まで存在する。ランタン基金の会も同様の問題を抱えている。代表の西村氏くらいしか、会の運営を担っているものはいない。

西村氏の頭の中でベトラワティ村を中心とした支援策が考えられている。大勢いる会員の中でも、実際にこの地を訪ね、支援の現状や村人の生活を目の当たりにしたことのある会員が少ないためである。百聞は一見にしかず。自らが支援している状況を、少しでもお金を出している以上、責任を持って知るべきである。西村氏も高齢となり、足腰も弱くなった。それでも年に2回の現地訪問には必ず赴く。西村氏の責任と村人との厚い信頼関係がそうしているのだろうか。西村氏に比べ、三度しかこの地を訪れていない若造には、この先の支援活動の状況やランタン基金の会の今後を考えることは難しい。ただ、自分の目で足でこの地を訪れていることには変わりはないのだから、その状況やあり方を多くの人に語らなければならないと思う。それが僕のできることだと思う。



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