2000.5.27号 06:00配信


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第38次南極地域観測隊 ドームふじ観測拠点越冬隊
「食と生活の記録」より/by 西村淳


「ミッドウインター4」

30次隊の時は「ミッドウインター祭」の最後の締めくくりとして、各居住棟主催の屋台村が行われた。「昭和基地では」寝起きする隊員の個室がある居住棟が三棟あり、それで一つの班が形成されていた。

一つの班10名位の人数である。居住棟一つで2種類ずつ出店した。個人参加も含めて10店舗が並び、プロの大工さんが夏作業の合間に製作してくれた、屋台のだしも見事な出来映えで、おでん・焼き鳥・寿司・たこ焼き・ソフトクリーム・そば・稲庭うどん等々ずらりと揃った様は、全店飲み食い代ロハと併せるとまさに「価格破壊超激安日本一の屋台村」だった・・・・・・が・・・・・・当日華々しく開店した時にとんでもないことに気が付いた。

客がいない!! いるはずがない! 隊員全員屋台の従業員なのだから・・。発案者は、昭和基地に到着した時29次隊が派手に開いてくれた「30次隊歓迎コンパ大屋台村」の盛況をイメージしてプランニングしたのだろうが、歓待すべき客はどこにもいなかった。仕方ないのでお互いに客になり、互いに行き来して終わったが器に比して、中身がなかったおまぬけさは「紋別市」にディズニーランドやマイカルが開店したり、「紋別空港」に日に30便ジャンボが飛来するといったイメージだろうか・・・。

人口の少なさではここドームは絶対他に負けないだろう。なにせ隅から隅まで見渡しても9名しかいないのだから・・・。そんな事も踏まえて最後をしめくくるイベントとしては、誰でも従業員から客に瞬時にチェンジできる「北海道風炉端焼き専門店」で行こうとなった。

「昭和基地模擬店」

注意:写真はすべて国立極地研究所に属します。
個人で楽しむ以外(メディア等への掲載)は禁止します。



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