2001.10.13号 07:00配信


興部町立富丘小学校の総合的な学習の時間とケナフ栽培

(鈴木憲治/富丘小学校長/現 網走市立卯原内小学校長)


1 ケナフってなーに?

「世界有用植物事典」には、ケナフについて次のように記されています。
 中国名『洋麻』。茎からジュートに似た繊維をとる直立性1年草。原産地はアフリカとされ、熱帯から温帯にかけて世界各地で栽培されている。茎は丸く、直立し、高さ2〜4m赤色を帯びることもある。葉は、先のとがった卵形、掌状に3〜5裂することが多い。花は、葵に似た5弁花で、白黄色、中心に暗赤色の斑がある。刈り取った茎は,水に10〜20日間つけてから繊維を取る。繊維は、ジュートの代用として麻袋や網、ロープなどを作り、製紙原料ともする。とあります。
 いよいよ、ケナフの種を発芽させ、どんな成果が上げられるか学習の始まりです。

◎この年は、4月になってからも雪が降り積もるような大変寒い日が続いていました。ケナフの栽培をすることになったのも5月の連休が過ぎ、ビニールハウスを完成させてからになりました。

◎はじめに職員室で、ケナフの種を水につけ、発芽する種と、発芽しないものに分けました。この発芽した種を、暖かい教室で育てて少し大きくしてからポットに植え替え、ビニールハウスに入れておきました。

この写真は、7月5日撮影したもの

ポットに入れて毎日水をやり、大切に育ててきた苗を、7月5日にグランドの“ケナフの森”に移しかえました。ケナフの森は、グランドのフェンスのところに作りました。みんなでスコップを持って土を柔らかくして植える準備をしました。掘り起こしてから土をスコップで叩いて細かくしました。火山灰地なので、あまりよい土ではありませんでした。ケナフは、暖かい地方の草なので、日当たりのよい場所をえらんだのです。

◎これは、1年生のゆうきとけんごのケナフです。
草の大きさは、思ったほど大きくはなっていません。やはり、気温が低く寒い日が続いているためでしょうか。ケナフの育ち方については、るり子先生と一緒に絵に書いていました。ケナフの森の中は、それぞれの児童の名札を作りました。責任を持って世話ができるように。

葉っぱは、本で調べたように、先のちょっととがったハート型の葉が多く見られました。

<参考>
ケナフは、幼苗期(発芽後25日間くらい)は、普通の双子葉植物と同じように成長する。中国系のものは、5枚目の葉から2〜3列に分かれていく。そして、新しい葉が2ヶ月目には、5裂葉、3ヶ月たつと7裂葉とヤツデのようになる。



◎範子先生のケナフ
背丈は小さいのに、葉の形が3裂、5裂、7裂といろいろな形になっているのをみて、これにはみんなびっくりしました。ひとつの草の葉が、時間とともにいろいろな形になっていくのですから驚くのも無理はありません。

<参考>
上のほうの葉が裂ける理由は、下の葉にも日光が当たりやすくし、炭酸同化作用をするからです。
こちらは、丸い葉が多く見られます。



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