2002.11.11号 06:00配信
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だから大好きルパン三世
美幌在住のS 


エピローグのつもりが、「カリオストロの城」を書いていないことに気づき、あわてて書くことに。しかし「カリオストロの城」は長い。そこで、何週になるかわかりませんが、小分けにしてお送りいたします。最後までお付き合いくださいね。

番外編「カリオストロの城」その13

風車の塔。
 クラリスを抱えたルパンが、ロープで滑り降りてくる。五ェ門、次元もそれに続く。壁に隠れると同時に、敵の銃弾がやってくる。
「ひとまず城外に脱出だ。頼むぜ、次元、五ェ門。」
「まかしとけって!ここでくいとめらぁ。」
早くも次元撃ち出す。
クラリスとともに走っていくルパン。塔の反対側に着き、ロープを投げ下ろす。クラリス何故か元の位置に戻っていく。
「皆さん、どうか、お気をつけて、次元様も。」
「へ?」
くわえタバコを髭の上に落とす次元。
「必ず無事に戻ってくださいね。ご恩は一生忘れません。」
「さ、いかれよ。」
五ェ門静かに言う。
クラリス、王冠と白い頭巾を取る。
「クラリス、急げ!」
「ハイ!」
ボカ〜ンと見送る二人。
「次元様だと。」
「可憐だ。」
ギョッとなる次元。
慌てて、しまったと顔を赤らめる五ェ門。
途端に激しくなる銃弾。
影もわらわらとやってきた。
クラリスの王冠を帽子に載せ、
「おっぱじめようぜ!」
五ェ門ひらりと影どもの中に飛び込み、
「今宵の斬鉄剣は、一味違うぞ。」
と、言い放つ。
かっこいい!

水門。
 「ルパンめぇ、まだ勝負はついてないぞ。」
伯爵階段を駆け下りていく。
船に乗り込む伯爵。
「城内はお任せください。」
ジョドーが言う。

・ローマ水道橋。
 水道橋の上を走るルパンとクラリス。
「はぁはぁはぁはぁ・・・。」
「傷が痛むの?」
「なぁに、軽い軽い。さぁ、こいつを越えちまおう。」
そそり立つ時計台。
何かに気づくルパン。
「向かい合った2匹のヤギ。」
ポケットから2つの指輪を出す。
それをぴったりと向い合わせてみる。
「つなぎ目にゴート文字が彫ってある・・・。」
「光とぉ、影を・・・?すりきってよく読めないなぁ・・・。」
「光と影を結び時つぐる、高き山羊の日に向かいし眼に、われを収めよ。」
ん?とクラリスを見るルパン。
「昔から私の家に伝えられている言葉です。お役に立ちましたか?」
「立ちます、立ちます、謎が解けたぜ!」
その時、ピカッとライトが2人を当てる。
「伯爵だ!さ、こっち。」
逃げるルパンたち。
「時計台の機関部にもぐりこむぞ!船をつけろぉ。」
時計の機関部にもぐりこむ2人。

機関部。
 階段を駆け上がるルパンとクラリス。
伯爵と水兵さんが入ってくる。
「あそこだぁ!」
伯爵が指差す。
「うほっ!来た来た。」
ルパン、ワルサーを胸元からだそうとするがチョッと手間取ってしまう。
その一瞬のすきにレーザー装置がすっと来て、ピッとレーザー発射。
(このシーンは、ルパンと次元がローマ水道を通って場内に進入しようとしたときに出たシーンです。宮崎さんはあんまりこういった使い回しをしないのですけれども、噂によるとこのカリオストロ作るのにはかなり時間がなかったと。それで、いい加減なところがたくさんあるんだと。この使いまわしもその一種でしょうなぁ。もうひとつは以前書いたグスタフと銭形の戦いのシーンですよ。)

ルパンを引っ張るクラリス。クラリスの一瞬の判断がルパンを助け、ワルサーが溶けただけだった。
「アチチチ。」
再びやってくるレーザー装置。
「だめだ、こりゃぁ」
(いやりや長介さんかい?古っ)
床にもレーザー光線が。あわてて逃げるルパンとクラリス。
「レーザーを切れ!バカめ、ここから出られるとでも思っているのか!」

水車につぎつぎと登っていく水兵さん。
上の階段を上っていくルパンたち。出口のドアにたどり着くがドアは開かない。
水兵が迫ってくる。壁に隠れたルパン、弾丸の雨アラレ。
歯車のひとつが目に付く。
「恐いか?」
「いいえ。」
「上等。行くぞ!」
クラリスを横に抱きかかえダッシュ。
撃ちまくる水兵さんたち。
ルパン、歯車に上手くもぐりこんで、天井(上部)へ。
「逃がすなぁ!」

ルパンたちは見事に歯車の中を飛び回る。
下のほうで水兵が歯車にはさまれた。
「見るな!」
ルパンはクラリスの視線を身体でさえぎる。(かっこいい!)
「ここはダメです!」
水兵さんは怖気づく。伯爵、
「お前たちは階段を使え!」
水兵さんは右へ。伯爵は左へ。

歯車の上の一騎打ち。
 「ここにいな。入り口をふさいでくる。」
壁にかけてある大きなスパナを取り出し、歯車の上へ飛び降りる。
「気をつけて!」
「すぐ戻る!」
ルパン、あるボルトに目をつけ外しにかかるがなかなか外れない。
そうこうしているまに、ドアをあけて水兵さんがやってきた。
「あそこだぁ!」
一斉に撃つ水兵さん。
やっとボルトが緩み、超でっかい歯車が落ちていく。
水兵たち逃げ惑う。
階段を駆け下りる。
大きな歯車も落ちていく。(怖いねぇ)
一息つくルパン。

「おじ様後ろ!」
振り向くといつのまにかサーベルを持った伯爵が!
伯爵サーベルでルパンを襲う。ひらりとかわし、伯爵歯車から落ちそうになる。
「トトト、イヨ〜伯爵。」
「ネズミめ!串刺しにしてやる!」
「いよいよ大詰めだな、伯爵。」
伯爵何故かかっこつけて剣をまっすぐ持つ。
スパナを構えるルパン。圧倒的にルパン不利。
歯車上で壮絶な戦い。
「それー!」
伯爵のヘルメットが飛ぶ。
(結構衝撃あったと思うけどたいしたことはない。)

「それ!もう一丁!」
調子に乗って同じ攻撃をするルパン。
(これはいただけない。確かに歯車に乗っているからとはいえ、伯爵に対して同じ攻撃をするというのは、いかにもルパンらしくない。弾丸を受けて思考回路が狂ったか?それとも、クラリスが見ていたからか?)
その瞬間を待っていた伯爵、ひらりとかわす。
勢いあまってルパン落ちそうになるがやっとのことでとどまる。
それを見逃さず伯爵、剣を振る。
しかし、ルパンひらりと身をかわし、別の歯車に。
「や〜い。カリ公!ここまでおいで!・・・アラ?」
急に何かのフックが取れて2つの歯車に飲み込まれそうになる。
「わ、わ、わ、わ、・・・。」
「はははは!」
伯爵勝ち誇った笑い声。
「おじさまぁ。」
その声のほうに振り向く伯爵。
歯車の上を上がっていく伯爵。
「貴様から先に片付けてやる。」
(なぜここで、クラリスを片付ける気になったのかが判らない。ルパンはとどめをさせない位置にいたからなのか?)

クラリスピンチ!
 「クラリス逃げろぉ!今行く!」
クラリス階段を上がる。すぐ下には伯爵。
階段は行き止まり。横の戸をぐいっと開けて飛び出す。
危なく落ちそうになるが、ギリギリで止まる。
なんとそこは時計の針の上だった。
下はもちろん湖。
(このとき9時15分じゃなかったらどうしたのかね?もし6時とか、7時25分ならクラリスは死んでるな。)

「ハァハハハハハハハ。」
無気味に笑う伯爵。もうやられてるね。
「ヒヒヒ、どこまで行くのかなぁ?」
いやらしいオヤジのようになっている。
必死に壁伝いで逃げるクラリス。
しかしもう針の先端。先はない。急に風が吹く。
「ソラソラ、どうした?もう逃げないのか?えぇ?」
(ここが宮崎初期のピンチの場面ね。白いドレス。ロングスカート。断崖絶壁のような危ない場所。そして風。ひらめく白いロングスカート。)

ピタリとクラリスにくっつけられるサーベル。
「カリオストロの血もこれで終わりだ。死ね!クラリス。」
「待て伯爵!取引だ!」
「もう遅い!この女が死ぬところを見ておれ!」
「話を聞け。指輪の謎を教えてやろう。お宝をどうしようとお前の勝手にするがいい。しかし、その娘はあきらめろ。自由にしてやれ。見ろあの文字盤の山羊座を。」
と言い、1時の横にある山羊を見る。
「あれが陽に向かいしときつぐる山羊だ。両目に2つの指輪をはめる穴がある。この指輪はくれてやる。しかし、その娘を殺せば、湖に捨ててお前を殺す。」

さぁ、ルパン対伯爵も佳境に入ってきました!
指輪の秘密とはいったい何か?
クラリスとルパンの運命は!
次週は(多分)カリオストロ最終回!
お見逃しなく!



つづく。




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