2002.2.18号 07:00配信
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『策謀の結末』(1978年製作)
最終回


今日でコロンボも終わりだなぁ、と物思いにふけながらビデオをセット。今回もコロンボが出てくるまでにかなりの時間がかかる。まぁ、いつものことだと、のんびり構えていて、やっとコロンボ登場。でも何かが違う。あれぇ?コロンボの声がいつもと違う。小池朝雄さんじゃない!!このビデオシリーズはノーカット版なので、ところどころ小池さんではなく、銀河万丈さんが吹き替えやってたけど、その声とも違う・・・。誰?

ビデオの裏見ると、
コロンボ・・・・ピーター・フォーク(石田 太郎)

となっていました。この石田太郎さん。「新・刑事コロンボシリーズ」ではずっとコロンボの声を担当されていて、最近のコロンボはこの人です。石田さんは、小池さんのまねをされていて、あまり違和感がありませんが、ちょっとやりすぎの感があります。そんなにじっとりとした声ではなく、小池さんは実にあっさりとした口調だと思うんですけど。

まぁ、ルパン3世だって、山田さんがお亡くなりになってからは、物まねの栗田さんがやってますもんね。栗田さんも大変上手ですが、やっぱりやりすぎ。皆さん誇張しすぎだと思うんですよね。ルパン出てきたついでに言っておくと、ルパン3世の不朽の名作、宮崎駿監督の出世作とも言うべき「ルパン3世 カリオストロの城」で、ルパン3世の敵役「カリオストロ伯爵」の声を担当しているのが、この石田太郎さんです。ジョドーは波平さんだけどね。イントロとしては、ちょっと長すぎましたな。

アイルランド出身のデブリン(デブじゃないよ)さんは有名な作家兼詩人。デブリンは北アイルランドで暴力によって不幸になった人たちを救済するためにオコンネル工業の社長たち共に募金活動(自分も金入れてたけど)していた。結構金は集まってなたぁ。しかし、彼はアイルランドの非合法武装組織(だと思うよ。IRAかもしれない。正確には言ってないけど)のメンバーで、オコンネルさんたちも一味。募金で集めた金で武器を買いアイルランドへ送っていた。デブリンのサイン会に「われらのみ」と言う合言葉を書いた本を差し出したポーリーさんは、武器の密売人。後日ポーリーさんとデブリンは武器の商談をホテルの一室で行う。しかし、ポーリーさんは、デブリンからお金だけ奪って国外に逃亡することがばれ、デブリンさんに射殺される。裏切り者は死こそふさわしいってね。アイルランドの酒瓶を死体近くに転がした。瓶には「人にはふさわしき贈り物」ってかいてあったからね。ポーリーさんとデブリンの接点はない様に見えた。密売人は人知れず行動するし、書類も何もかも持ってきたからだ。

しかし次の日、コロンボがデブリンの家に直接やってくる。しかもちゃっかりデブリンの居間にあったピンボールをやっている。なぜコロンボはデブリンの家に来たのか?それは、ポーリーさんがデブリンのサイン本を持っていたからだった。サインまでしてるから素性を知ってるのかと。まぁ、いつもの手ですけど・・・。
コロンボは死体の近くに酒瓶が転がっていたことをさかんに気にする。よくみると、その酒瓶には傷がついていた。それはデブリンがよくやる癖だった。コロンボはデブリンがポーリー殺しの犯人だと確信する。(でもかなり強引。)ポーリーが武器の密売人だということもFBIからコロンボは掴んでいた。デブリンを逮捕し武器を押収しなければならない。しかし、デブリンが借りていた貨物船はどこを探しても武器は見つからない。コロンボの捜査もむなしく貨物船は出港してしまう。コロンボは港にある25セントの双眼鏡(観光地によくあるやつね)でじっくり観察し、やっとトリックを見破る。ヒントは、オコンネル婦人の刺繍にあった。港が見える喫茶店(バーかな?)でコロンボはデブリンを追求する。デブリンはコロンボの話でもう自分は逃げられないと観念し罪を認める。武器がアイルランドに行くのだからそれも仕方がないと思ったのか・・・。だが、海岸警備隊のヘリと船が貨物船の行く手をふさぐ。貨物船には武器はなかったはずだがいったいどこに?・・・。それはみてのお楽しみ。

やっぱり声が違うとね、しっくり来ないな。でも、よくやってると思いますよ。十分楽しめたもん。でもね、最終回としてはどうだ?難しいアイルランドの問題を題材にしてしますけど、すこしすっきりしなかったなぁ。アイルランドとイギリスとの問題は今では割りと落ち着いているようですけど、この頃は結構危ない話じゃなかったかな?ケルト人とかゲール語とか・・・。世界史勉強してないと結構難しいなあぁ。

さてお楽しみコーナー

・デブリンさんは詩人だけど、冒頭からバンジョー手に歌を歌ってます。ピアノで歌ってる時もあったかな?そんなにこの人が歌うことが必要だったのかなぁ?

・自分の家の中にピンボールが3つもあるのはすごいね。私はロックバンドKISSのピンボールを函館で見た事があります。ほしかったなぁ。置く場所ないけど。

・最初の方で、コロンボが本屋に行くでしょ?そこの店員のめがねデカ過ぎない?いわゆるトンボめがねっていうやつ?フィンガー5のあきら君のようだ。

・その本屋でコロンボが見ていた「エロチックアート」って言う本。見たいねぇ。ブックオフに入らないかなぁ。55ドルって事は結構高いかなぁ?

・ウエイトリフティングしていて刺繍がとくなコロンボの甥って、以前にも出てたような・・・。「自縛の紐」じゃなかったかなぁ?

・デブリンさんの家に居候しているケリー君。彼はなかなか美男子だけれども、彼が乗っていたバイクはきっとホンダのバイクだぞ。タンクのところに羽のマークが見えたもん。昔の本多のマークって羽ですよね。

・最後のほうで、デブリンさんとコロンボがアイリッシュバーに行って詩を言い合いするでしょ?で、コロンボが言っても周りの皆さん爆笑。バーのママも大爆笑。この風刺の詩そんなにおかしいか?翻訳が下手なのか、酔ってるからなんでもおかしく聞こえちゃうのかなぁ?

・コロンボの車ね、明らかに変わったよね。運転席の下の方にあった錆びがなくなってるし、あんなにへこんでなかったもん。

・最後のシーンで、デブリンさんに証拠の便の写真みせるとき、#1はポーリーさんの部屋にあった瓶なのに、#3がポーリーさんの部屋にあった瓶だって言ってしまってる。コロンボからは見えないはずだから、あてずっぽうに言ったかな?


ん〜。最終回ともなるとやり遂げたという感動がひとしお・・・。ってまぁ、人は言うかもしれないけど、コロンボはそんなに感動する作品じゃないし、娯楽大作でもない。かといって、はぐれ刑事なんとか、のようにお気楽番組じゃないしね。独特だよね。今回の評価は、そうですね。いつものコロンボと違って映画みたいだったので、85点ぐらいあげても良いけど、声が違ってたから、5点減点だな。80点。

さてさて、来週は、「あとがき」と題して45回を振り返ってみたいと思います。(本当は再評価もしてみたいんだ。)


コロンボのインデックス




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