2001.11.26号 07:00配信
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『ハッサン・サラーの反逆』(1975年製作)


今回の作品は見たの3回目。あんまり有名な作品でないので、知らない人もいるんじゃないかと思うけど、なかなかいい作品でした。ただ、別にコロンボでなくても良いような気もするそんな作品です。このコロンボ・ビデオシリーズでも最後のほうの発売されたということを見ても、あんまり人気はないんだろうな。

ロサンゼルスのスワリ国領事館の総領事ハッサン・ハラーは、若き王子がアメリカ的な考え方を持つことを不快に思っていた。そこで、部下のハビーブを使って警備隊長を殺し、自分は犯行時刻にロサンゼルス警察に行く。打ち合わせどおり、警備隊長を装ってハビーブが電話をかけアリバイ成立。(ま、ここにコロンボもいるんだけど余計な設定かも)ハビーブは車で裏門を壊し逃走。コロンボは、警備隊長が爆発の音を聞いて部屋に駆けつけ、殺されたということに疑問を持つ。拳銃を抜いていなかったからだ。事件の時間も4時ではなく、コーヒーの残りから見て3時だと断定する。さらに、金庫の中の書類が燃やされていたが、その燃えかすの上に爆発ではげた石膏が積もっていた。つまり、爆発の前に金庫はあけられていたということになり、内部の犯行となる。

コロンボは犯人は逃げたハビーブだと考え行方を捜す。ハッサン・サラーは、ハビーブを呼び出し、後ろから殴って気絶させがけから車ごと落とす。しかし、ハビーブに眼鏡をかけさせたのがいけなかった。彼は、コンタクトレンズに変えていたのだ。つまり、事故ではなく他殺ということになる。コロンボは、ハッサン・サラーが犯人だと確信するが、サラーは外交官特権を使い、国務省から圧力をかける。コロンボは、王子が旅立ってから、領事館の前にすわりサラーを待つ。コロンボは、サラーにこのままだと首になると泣き言を言い、許しを請う。逮捕されないとたかをくくったサラーはコロンボの前で堂々と犯行を自供し、お茶まで勧めてコロンボをあざ笑う。

しかし、王子は旅たってはいなかった。ドアの向こうから声がし、スワリ国の裁きによって罰するといったが、アメリカで逮捕された方が命が助かると分かって、コロンボの出された書類にサインする。めでたしめでたし。

結構ね、楽しめたんですよ。短かったし、コロンボが許しをこう場面も見たことないし、最後にコロンボが勝ち誇った顔もあんまり見たことない。だから言ったでしょ。コロンボをバカにすると必ずキツーイしっぺ返しが来るんですよって。「逆転の構図」のときもそうだったし、「5時30分の目撃者」のときもそうだった。お上に逆らってはいけませんな。

お楽しみコーナーはあんまりない。

・スワリ国の王子が99の岡村に瓜二つだということ。ほんと。でも彼ってそういう人にかなりにてるよね。アラブ系って言うかね。
・国務省のお偉い人が、かなりいい髭なんだナ。ダイソーで売ってそうな髭だ。
・スワリ王国の料理がよく見えないけどうまそうだった。
・ハッサン・サラーの上目遣いの目がきつい。目の下の方に白目が見える(って言ってもわかんないだろうな。見てね)って言うのは恐いね。目の玉も薄いし。こんなもんかな?

まぁ、ちょっと今この作品は時期が悪いね。もしアメリカで放送したら、危ないこと起きるかも。だって、アメリカよりの王子が良い人で、スワリ王国(アラブでしょうね)の古くからのしきたりを重んじるサラーは悪い人って言う感じになってるもんね。きっとアラブの人が見たら激怒するよ。私たちはどっちかというと、アメリカよりだから気にしないけど。

評価は、皆さんの知らない作品にもいい作品があるよって言うことで、90点。見て損はないよ。



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