2001.9.10号 07:00配信
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『第三の終章』(1974年製作)


いや〜。今回のコロンボは、シリーズ中でも最も難解なエピソードでしょうなぁ。何が難解かって?そりゃぁ、ラストでしょう。コロンボが「お分かりでしょう?」と言いいますけど、私には何にも分かりませんよ。何で、この犯人は観念したのか?1回見ただけでは絶対分からないはず。もしそんな人がいたら、コロンボ級のまどろっこしい人だ。「二つの顔」でも言ったけど、ビデオでよかったよ。3回もまき戻せば分かるかも。今回見てもなんかスッキリしなかったもん。

売れっ子作家のマロリーは、出版者を移籍したがっていた。出版会社の社長グリーンリーフが、自分の書きたくもない作品を書けと強要し続けていたから。でも、グリーンリーフにしてみたら、売れない追悼記事ばっかり書いていたマロリーを一流作家にしたと言う自負がある。しかし、契約切れとなっては仕方がない。グリーンリーフは、逆恨みして(かな?)爆弾マニアに殺しを依頼する。彼はエディといって、見た目もかなりいっちゃってるが、殺しとなると冷静沈着。グリーンリーフのいった通りにマロリーを殺す。その事件が行われた時グリーンリーフには計算されたアリバイがあった。コロンボはそのアリバイが崩せない。一方グリーンリーフは見事にエディを薬で眠らせエディが作った爆弾で殺し口封じ。うまいねえ。ここまではね。しかし、マロリーが書いていた「サイゴンまで60マイル」のあらすじをエディが書いたように仕向けたあたりからおかしくなり、エディが知るはずのない結末までグリーンリーフが書いてしまい、そこんところをコロンボに指摘され、「お分かりでしょう?」で御用。????????????

確かに、コロンボの言う通りなんだ。エデイさんが9ヶ月前に小説のラストを知りえなかったことも、鍵が文字通り事件を解決する鍵になったことも、アリバイがきっちりありすぎることもすべてはグリーンリーフが犯人だということになるよね。なるほど、作品を盗んでいたのは悪いよ。盗作だ。でもね、それだけでしょ。グリーンリーフの罪名は何?立証されたか?グリーンリーフがエディを使ってマロリーを殺した証拠があるか?エディを爆弾で殺したこと証明できたか?エディのことを知らないっていったから、偽証罪か?それとも、堪忍して自白するか?あのやり手のとってもいい声の弁護士さんがなんていうかね?きっと無罪でしょう。しかも、ストリーが難解すぎる。

まぁ、そう入っても、今回の工夫は、画面の分割だ。殺人が行われようとしている時のマロリーの様子とエディの様子。同時進行なんて、どっち見ていいのかわかなんぞぉ。って言わないで。画期的だな。きっと当時は。でもね。ドキドキしないんだ。音楽がないからかなぁ。それと、エデイの目。あの目は作れませんよ。

今回のお楽しみはね。まず。57分ぐらいのところでコロンボがエディの手帳を見るとき。コロンボの指がアップになりますが、その手にはゴム手袋が・・・。その手は20分ぐらい前のグリーンリーフの手でしょう?(でも使いまわしはしてません。さすが。)次は、以前の事件のことが話の種で出てくるところ。「野望の果て」のことを小説にしようとしているコロンボがいます。まさか本気じゃないでしょうね。さらには、暑くてマロリーが窓を開けたのにコロンボはスーツにヨレヨレのコート。しかも汗かかない。ん〜。ロスは湿気が少ないから、暑くてもコート着て平気なの?というとこ。

評価的には、72点ぐらい。あんまり見るべきところがないから。

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