2001.8.20号 07:00配信
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『意識の下の映像』(1973年製作)


今回の犯人役のロバート・カルプさんは、コロンボに犯人役で出てこれで3度目。このカルプさん。コロンボをバカにする役させたら世界1だね。もう上手なんだ。憎たらしくも冷静な態度で接し、フフンと鼻であしらってるのはかなりいやらしい。でも、白髪も増えたカルプさんは1回目の「指輪の爪あと」が良かったなあ。もっといやらしさが出てたもん。

さて、ケプル博士(ロバート・カルプ)は、意識調査の専門家で、人々の意識を効果的に宣伝に利用する会社をもっていた。その一方で、タニヤ(この人物の姿はわからず)という女性を使って、依頼者を脅迫し利益を重ねていた。(ということは、タニヤさんは魅力的な女性で、男をたぶらかしていたのか?見たかった。)しかし、ノリス社長さんはその脅迫に屈せずケプルとの関係を切る会議の予約までしていた。ノリスさんはケプルに頼んでおいた宣伝の試写を見ることに。ケプルはそのフィルムの中にサブミナル効果として1コマだけ飲み物(コーラかな?)をカットを入れる。試写の前にキャビアをたらふく食っていたのでのどが渇き、途中でホールに出て水を飲んだ時にケプルがズトン。しかも、ケプルさんは抜け目がなく45口径の銃に口径変換機をつけ22口径の玉で打つ。銃は元に戻し、変換機をスタンドに隠し、アリバイもある。大成功。しかし、コロンボに、あっ、と驚くどんでん返しをやられてあえなく御用。このどんでん返しは本当に胸がすく思い。見たかケプル野郎って感じ。

あぁ、今回は内容が濃いのね。よく練られた作品ですよ。だって、なんでノリスさんが殺されなければならないのかがさっぱり分からないもん。目が大きいだけで、悪人には見えないし。なんか奥さんに事件を押し付けようとしたりさ、話が込み入ってるんですよね。まぁ、コロンボにありがちですけど。タニヤという女性が出てこなかったことも話を分かりにくくしているところじゃないかなあ。予算の関係かな?

でもね、よく練られている割には、欠点も多い。まず、いくら映画を見てるからってさ、ホールで「ズトン」とやられちゃ、誰かに知られるでしょ。警備員だっているのにさ。サイレンサーでも良かったのに。口径変換機つけているからムリだったのかな?それに、コロンボも言ってたけど、「どうやって、ノリスさんが途中でホールに出るってことを知りえたのか?」ってことでしょ。誰が見たって、ケプルでしょう。いいことにコロンボキャビア盗み食いしてるし。さらには、タニヤの事を奥さんに知らせたこと。タニヤのことがなければ、なぜ殺されたかがもっとコロンボにだって分からなかったはず。なんか、巧妙に作っているようだけど、いつものコロンボだったりして。付け加えると、最後のほうでゴルフのシーンがありますが、打ち始めたのが昼なら、そのホール終わりのころにはもう夕方。時間掛かり過ぎ。しかも、メンバーがとっとと前に行っちゃうなんてマナー違反もはなはだしい。まぁ、そんなメンバーだから時間かけてうってもいいのかな。

さて、評価は、84点ぐらい。可もなく不可もなくってこと?でも見ても良いかも。時間も前回と違って短いし。さてさて、次回は皆さんにぜひ見ていただきたい。そして、1回見ただけで、なぜコロンボは犯人を逮捕できたか考えてほしい。それだけチョー難解な作品です。さぁ、レンタルビデオ屋へGO!


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