2001.6.4号 07:00配信
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『死の方程式』(1972年製作)


今回の作品は、ストーリー的にはちょっと力不足な感じがするけど、前回の作品より楽しめました。特に、私たちの世代(私は30代です)にはとっても馴染み深い「チキチキマシン猛レース」のナレーションの声(野沢那智さん)が犯人の声なんですよ。「チキチキ・・」では「ブラック魔王がぁ〜。」なんてしゃべっていたその声で、言うもんだから、まったくコメディにしか聞こえないんですよ、私には。だから今回はとても楽しめました。「チキチキ・・・」をご存知の方、必見ですよ。

さて、内容は、ぐうたら青年(でもスタンフォード大卒)が、自分のおばの会社の社長のいすがほしくて、現社長を車ごと爆発させてしまうもので、爆薬を使わないで爆発させるなんて(化学反応ですって)素晴らしいですね。そして、この犯人のロジャーはとっても嘘がうまくて、私も見習いたいぐらい、平気で嘘を言うんです。まさしく「ペテン師!!」って感じで、私は面白かったんです。でもね、友人(女性)に言わせると、「うるさい感じで、何にも知的に見えない、野暮ったい」人に見えるらしい。こういう男は女性に嫌われるんですな。気をつけておこうっと。

今回の見せ場はやはりラストシーン。「ドガの二枚の絵」ほどではありませんが、なかなかドキドキさせてくれます。本当にここで××したら!!(中身は言えない。観てからね)と思いますよ、きっと。さっきまでキュートでなかなか「ペテン師」が板についていた犯人が、急に半狂乱になるさまは「人間は窮地に追い込まれるとこうなるんだなあ」と想像できました。怖いねえ。

ところで、このビデオの裏に「弱点発見!コロンボは強度の高所恐怖症!?」とありますが、まさしくそうなんですよ。ただし前半までは。前半でロープウエイに乗った時は下もろくに見れず、直立不動で、目がまさに泳いでいる様態で私たちに「コロンボは高所恐怖症です!!」とおしえてくれたのに、犯人のロジャーと工場の中のすごく高いコンビナートの階段をとっとと降りて、葉巻に火をつけようとする落ち着きよう。さらに、ラストシーンでは、同じロープウエイに乗って、副社長のローガンに下の景色の説明までする始末。まさにとってつけたような高所恐怖症ではありませんか。うーむ。まあ、余談ではありますが、当時のロープウエイって運行中に勝手にドアを手で開けれるんですね。おお怖い。ロープウエイで勝手にドアをあけられたら、高所恐怖症でなくたってびびっちゃうなあ。友人の評価は低かったけど、私は90点あげますよ。

次回の作品は監督さんが超有名に人の作品です。お楽しみに!

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